会心の一撃が急所に当たって効果抜群クリティカル

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会心の一撃が急所に当たって効果抜群クリティカル

ひとりでに痴態を晒していくよー☆

マンガ界一カッコいいキャラクター、"風のビリー"を振り返る【爆球連発!!スーパービーダマン】

浅く深い夢を視ていたあの頃

 
 
 
1995年から2001年まで「月間コロコロコミック」で連載されていた漫画「爆球連発!!スーパービーダマン」。
連載当時、僕は小学生であり、毎月連載を楽しみにしていた。 そして玩具のビーダマンも勿論購入していた。
確か初めて買ったのは、主人公チームであるチームガッツのキャプテンであり司令塔、ガンマの愛機・ワイルドワイバーンだった気がする。
 
 
 
 
 
 
相棒を手にした僕は、すぐさま表へと飛び出した。そして、原作のガンマよろしく、走りながら渾身の力を込めて、遠くの空き缶めがけてビー玉を発射した。
 
放たれた弾丸は、原作同様にレーザービームのような光をまとい、遠くの的を華麗に射抜く…のではなく、1m程先に力なく落ちていった。足下には弾丸ではなく、ただのガラス玉が転がっていた。
 
こうして少年は、世の中にはファンタジーと現実という2つの異なる世界があることを知るのである。一つ大人への階段を登るのである。「爆球連発!!スーパービーダマン」は、世の少年達にとって、そんなイニシエーション(通過儀礼)としての役割を果たしていたーー
 
 
 
 
 
 

僕、知っています

 
 
 
おそらく作中のキャラクターで人気投票をすれば、主人公のタマゴやらガンマやらが上位に来るのでしょう。でも僕、知っています。本当に読者から人気があったキャラクターが誰なのかを。最も少年達の心を射抜いていたのは誰なのかを。
 
 
 
 
それは勿論…
 
 
 
ダララララッララッララッラララッラララダララララッララッララ(ドラムロール) 
 
 
 
ダンッ!!
 
 
 
風間美利(かざまよしのり)だ!!!!!!
 
 
 

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 そう、通称「風のビリー」。
 
 
 
本名が「よしのり」であることは意外と知られていない。
 
 
 
おそらく、風間美利という字面だけではなかなか読めないため、
 
 
 
「名前何て読むの?」「あ、よしのりって読むんだよね」
「かざまびり…?」「うん、よく間違われるんだけど、よしのりって読むんだよね」
「…びり?」「風のビリーと呼んでくれ(ピィン)」
 
 
 
と変化していったのだと思われる。ビリー変格活用。きっと親のネーミングのハイセンスさに、幼少期のビリーはいささか悩んだことだろう。
 
 
 
 
 

世の中には歪みが存在する

 
 
そんな漫画史に残るイケキャラである風のビリーだが、そのスタイリッシュさとは裏腹に、知名度は恐ろしく低い。引くレベル。おそらく、渋谷の女子高生100人に聞いた所で誰も知らないだろう。それは当たり前だ。
 
だが、仮に渋谷の女子高生100人に、国民的バスケマンガ「SLAM DUNK」の流川楓を見せたらどうだろうか。
 
少なくとも10%位は知っている気がする。いや、もっとではなかろうか。「ルカワぢゃん!」ってなりそうな気がする。
 
これは不当である。漫画史において、流川楓と並び立つ程のスタイリッシュさを持つビリーが、渋谷の女子高生に知られていない。これは由々しき自体である。遺憾の意である。そんな日本の現状に危機感を覚え、ビリーの類い稀なるスマートさを布教するために、彼の歴代のクールな場面を振り返っていきたいのよ卓球でオレは。
 
 
 
 
 

ビリー初登場〜ガンマとの邂逅〜

 
 
全日本ビーダー選手権の準決勝前日、新機体「ワイルドワイバーン」の試し打ちに出かけたガンマ。練習で使う為に落ちていた空き缶を拾おうとすると、どこからともなく「当ててみな」という声が聞こえ、空き缶は眼前で何者か(ビリー)のビー玉によって弾かれた。
 
 
 

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本来であれば、この瞬間、「変質者に遭遇した」と考えてただちに帰宅するのが、小学生たるガンマの適切な判断であるが、それを許さないのがビー魂
 
 
 
 

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好戦的過ぎる台詞でもってビリーとの戦いを引き受けてしまう。
 
 
 
バトル内容は、一つの空き缶を交互に打ち合う「シューティング・テニス」。玉を外したり、缶の動きが止まったら負けというルールで、リアル世界であれば一瞬で決着がつくこと請け合いなくらい難易度が高い。
 
 
 
しかし、2人の手練は熱戦を繰り広げる。
 
 
 
戦いの最中、局面を変えるため、ガンマがわざと空き缶を真上に打ち上げた。その瞬間、漫画内で初めて、ビリーの全身が描かれる。
 
 
 

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初登場コマが俯瞰のアングルとは、流石神の視点を持つ男・ビリー。
 
 
 
その後さらに互角の戦いが続き、勝負の決着は、タマゴが空中に放り上げた無数の空き缶を、"連射でどれだけ撃ち抜くことが出来るか"で決めることに。
 
 
 
結果的に、この戦いは8vs5でガンマが制する。しかし、ビリーは左右一つずつビーダマンを持つ"二刀流"でありながら、実は1つの缶に2発ずつ当てていたことが発覚し、初対決はエンド。
 
 
 

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花を持たされたガンマは、きっと悟空との決闘直後に、悟空がスーパーサイヤ人3を温存していたとあの世で知った時のベジータに近い心境でしょう。罪深いぜビリー!
 
 
 
 
 
 

 チームガッツvsバーグラーズ〜ビリー人生最高の輝き〜

 
 
 
ガンマとの邂逅の翌日、ビリー率いるバーグラーズは、全日本ビーダー選手権の準決勝で、主人公チームのチームガッツと相まみえる。そしてこの試合が、ビリーにとって最も魅せ場が多く、少年達の記憶に多くを刻んだ試合であった。
 
 
試合の形式は、西部劇のようなフィールドを歩きながら、建物内や地面などに突如現れるターゲットを早撃ちで撃ち抜き、最終的な数を競うというもの。
 
 
 

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 今賀俊爆球連発!!スーパービーダマン 4巻」小学館 152P)

 

 

まさにビリーのためにあつらえられたようなステージ。ビリーが先か、ステージが先か。いやいや、このステージで繰り広げられた熱戦を考えれば、そんなことはどうでもよい。

 

 

試合は、第一区のタマゴvs井手、第二区のサラーvs大倉と、両チーム互いに譲らぬ熱戦を経て、遂に第三区でビリーとガンマが激突する。
 
 
 
 
 
 
"東の連射王"の異名を持つビリーと、"西のスナイパー"と名高きガンマの直接対決。この場面の立ち位置がテレコってるのはご愛嬌だ。 
 
 
 
最初に見せ場を作ったのはガンマ。機械の誤作動で遠くに出現したターゲットを、いきなり超ロングショットで沈めてみせる。
 
 
 

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射程ではガンマに分があるか…周囲がそう思った瞬間、2つ目のターゲットでビリーが目の覚めるようなショットを見せつける。
 
 
 

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伝家の宝刀、ノールック・ショット。ロナウジーニョも真っ青。

 

シューティングゲームの達人は、視線を動かさずに、全体の流れを把握することが出来るらしい。
 
 
 

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 その後も、電光石火の早撃ちでガンマを圧倒して行くビリー。ガンマに構える時間すら与えない。
 
 
 
 
苦戦を強いられるガンマは思わず問いかける。
 
 
 
「東の連射王ゆうから、ワイはてっきり、連射を武器にしてくる思うとったで」
 
 
 
それに対し、ビリーは名言でもって応える。
 
 
 
 

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 実力を認める相手だからこそ、ビリーは、常人には到底及ばない次元での戦いを求めていた。 
  
 
 
 
その後も2発同時打ちなど、スキルでガンマを圧倒していくビリー。
 
 
 

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 互角と見られた2人の勝負であったが、実際には思わぬ差が存在していた。最終的に、ガンマはビリーに大差で敗れることとなる。
 
 
 
 
そして3つの個人戦が終わり、勝負は3vs3で行われるラストのチーム戦へ。
 
 
 
ガンマはビリーに惨敗したことで冷静さを欠き、チーム戦でも仲間達に誤った指示を出し続けてしまう。本来集中すべき戦力を分散して戦い、徐々にジリ貧へ。 
 
 
 
一方的な展開でバーグラーズの勝利が目前に迫った瞬間、しかし、ビリーはガンマに問いかけた。
 
 
 

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「おまえは一人、そんなところでなにをしている?」
 
 
 
 
この言葉をきっかけに、我に返るガンマ。
 
 
 
「ビリーとの一騎打ちはワイの負け…。せやけど、"ワイら"のバトルはまだ終わってへんかったな。」
 
 
 
その後、吹っ切れたかのように、仲間達に思い思いに闘うよう指示するガンマ。それぞれが持ち味を最大限に活かし、チーム力を結集する方針へ。
 
 
 
そして遂に、チームガッツはバーグラーズに逆転勝利を果たす。
 
 

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結果的に、勝利目前で敵に塩を送る形となってしまったビリー。
 
 
 
ビリーは試合中、勢いを取り戻したチームガッツに対してつぶやいていた。
 
 
 
「オレはただ、連中の実力が知りたかっただけなんだが…。」
 
 
 
 

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本調子でない相手に勝利するよりも、120%の実力を発揮した相手と闘いたい。そして、そんな相手にこそ敗れたい。
 
 
 
このシーンには、世の少年達に伝えたい健全な競争精神が凝縮されていました。そしてビリーはやはり、グッドルーザー。
 
 
 
 
 

チームガッツ選抜戦〜ビリー、ドラフト1位で入団〜

 
 
全日本ビーダー選手権でチームガッツに敗れたビリーですが、実は同選手権は日本一を決定する"全日本TOPビーダー選手権"の地区大会であったというバラエティ展開が発動。
 
 
TOPビーダー選手権は1チーム5人まで登録できることから、チームガッツの3人は新たなチームメンバーとして、真っ先にビリーを勧誘します。しかし、
 
 

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岸部露伴先生さながらの毅然たる態度で拒否するビリー。
 
 
その意図は、「TOPビーダー選手権に出たいやつはゴマンといる。オレだけ特別扱いはゴメンだぜ」という、既に長い社会人経験を経ているかのような周囲への配慮からであった。
 
 
 
一方で、
 
 

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と、小5らしいツンデレっぷりも顔を覗かせるビリー。
 
 
 

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選抜バトルの内容は、足にくくり付けた風船を割られずに、土管の上に立つガンマとタマゴのシャドウボム(ターゲット)を破壊した者が入団決定というもの。
 
 
 
バトルがスタートし、最初に飛び出した参加者達が他のライバル達に風船を撃ち抜かれると、全員が警戒して誰も身動きが取れない状況に。
 
 
 
しかし、そんな中、一人だけ足を踏み出すのはやはりこの男。
 
 
 

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「クララが立った」ばりの驚きを周囲に与えるビリー。
 
 
 
 
ライバル達は好機と見て、背後からビリーの風船を狙うも、得意の心眼スタイルで難なくかわしていく。
 
 
 

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一人だけ集団から抜け出すと、いざタマゴ&ガンマとの直接対決へ。
 
 
 
2人が立つ土管の周りを旋回し、じりじりと距離を詰めて行く。
 
 
 
最後は、ガンマのボムを狙うと見せかけ、手薄になったタマゴのボムを鮮やかにゲットしてフィニッシュ。
 
 
 

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そして、クールな説明口調。
 

 

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晴れて、ビリーはチームガッツに入団を果たすこととなったーー
 
 
 
 

 その後〜全日本TOPビーダー選手権以降〜 

 
 
非常に残念なことに、全日本TOPビーダー選手権以降は徐々にビリーの活躍の場が減って行きます。むしろ、ちょっとずつ噛ませ犬感すら出てくる。なので駆け足で駆け抜けたい。
 
 
チームガッツとしての初陣となった瀬戸内バイキング戦では、連射の腕を見せつける魅せ場があったものの、その後はあんまり。
 
 
流石のビリーも、「かつての敵(ライバル)が仲間になっても、実際そんな活躍してくれない」少年マンガの法則から抜け出せないようです。
 
 
それでも、クライマックス近くのダークマター・津印戦、ガルム戦辺りでは帳尻合わせのように活躍し、作中最強の「E-Unitビーダマン」を最も早く手にしたりするので、おそらく作者の今賀旬先生にも愛されたキャラクターだったのではないでしょうか。
 
 
余談ですが、そもそもビリーって本来は、全日本ビーダー選手権に登場する1ライバルとして描かれただけで、 これ程のメインキャラクターになることは今賀先生も想定していなかった気がする。
 
 
手探りで描いているうちに、どんどん魂が宿っていって、輪郭が浮かび上がって来て、主役級の一人になったのだと、そんな気がしています。
 
だって、チョッキとホルスター付けて、テンガロンハットで"風のビリー"って、そんなメインキャラいないでしょうっていう。勘違いだったらスミマセン。
 
 
 
 

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ビリーが魅せた数々のスキル、名言、生き様、熱さ。
 
 
そして、少年達の心に刻んだ何か。
 
 
時代が変わっても、全ては色褪せない。
 
 
 
 
 (この項:了)
 
 
 

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